学生による研究紹介 宇宙線反粒子探索計画GAPSの開発

宇宙線反粒子探索計画GAPSの開発を行っている、物理学科4年生河内研究室の大山千晶さんによる研究紹介です。

宇宙線反粒子探索計画(GAPS)は日米伊を中心に約60名が参加する南極周回長時間気球実験です。宇宙線中に微量に含まれている反粒子(とりわけ未発見の反重陽子)の高感度探索を通じてダークマター等の初期宇宙物理の課題に迫ることを主目的としています。
私はJAXAに赴き、気球フライトに耐えうる冷却システムの開発を主に行いました。実験結果が明らかにおかしい時、原因解明の為に実験装置のパーツや使用した液体の温度、温度センサー等を一から確認しなければならなかったことは大変でしたがやりがいがありました。
基本的な作業(実験装置準備から結果を出すまで)のほとんどを自分に任せてもらえましたが、ミスが入ってしまうこともありました。しかし、ミスをしたとしてもちゃんとこういう理由があるから注意が必要なんだよ、と学生目線で一緒に考えていただいたことや、目立たない部品の実験でも試験機を動かすためには必要不可欠なものであり、国際的なプロジェクトの一員として名前が載るんだよと言われたことが印象に残っています。
このように、東海大学ではJAXAと共同で研究を行うことが出来ます。大学には無い研究施設や研究員の方と実際に関わる経験はとても貴重であり、実験以外にも目的に対する考え方やデータのまとめ方を自分なりに見つけ学ぶことが出来ると思います。

修士修了発表を行いました。

2022年2月18日に「2021年度 理学研究科物理学専攻 修士修了発表会」が開催されました。テレビ会議システムを使った遠隔形式での研究発表が行なわれました。皆さん素晴らしいご発表でした。大学院生が行なった発表のタイトルを一部掲載します。

  • 高次元ブラックホールの蒸発
  • 量子マスター方程式によるDissipative-Landau-Zenerモデルの解析
  • トーリックCalabi-Yau 多様体とIIA 型超弦理論における非可換ゲージ理論の実現
  • 魔方陣とディラックフレーバーニュートリノ質量実行列
  • 非接触プラズマに曝露 したダイバータ材料の表面改質・ 重水素吸蔵 特性の基礎研究
  • 電波銀河M87 からの超高エネルギーガンマ線放射
  • 温度勾配下における単糖水溶液の熱拡散現象
  • 非集光太陽光励起レーザー
  • 部分的に氷結したウシ血清アルブミン水溶液中の氷および不凍水の誘電緩和

大学の授業で使うパソコンについて(2022年2月)

「大学の授業で使うパソコンについて(1月14日掲載)」のお知らせが東海大学Webサイトに掲載されています。新入生または在学生でパソコン購入予定の方は参考にしてください。一部製品については東海大学の学生限定アカデミック価格の案内があります。詳しく知りたい,もっとよく教えてほしい場合は,理学部物理学科にお問い合わせください。

https://tips.u-tokai.ac.jp/docs/shinnyusei/spec20220114.htm

卒業研究発表会を行いました。

2022年1月末に,テレビ会議システム、Zoomを使った遠隔形式での卒業研究発表が行なわれました。皆さん素晴らしいご発表でした。卒業生が行なった発表のタイトルを一部掲載します。

  • 離散フーリエ変換による協和音・不協和音の解析
  • 矮小楕円銀河からの GeV ガンマ線観測によるダークマターの質量と衝突断面積 に対する制限
  • 宇宙線反粒子探索計画 GAPS 用冷却システムの開発 ―接触熱伝達の改善に向け たフィラーの評価―
  • Fermi 衛星による活動銀河核の観測
  • 先進ダイバータを模擬した湾曲発散磁場における非接触プラズマの挙動
  • 非線形光学結晶による第 2 高調波発生において波長変換効率と出力の向上に関 する研究
  • 光学計測による音響波検知の基礎的研究
  • 高分子水溶液の粘性挙動に及ぼす尿素添加と温度変化の影響
  • 示差走査熱量測定によるマンニトール/ソルビトール混合物のポリアモルフィ ック転移に関する研究
  • 中学校理科物理分野のデジタル教材の開発
  • TensorFlow を用いた波動関数の計算
  • Massless Spin1 粒子と Ward 恒等式
  • 固体色素増感太陽光励起ファイバーレーザー
  • 場の量子論による電子の異常磁気モーメントの導出
  • マルコフ連鎖モンテカルロ法を用いたスリザーリンクの数値解法
  • バリオン数の保存について

大学院理学研究科の金子さんと神永さんが「第38回プラズマ・核融合学会」で若手学会発表賞を受賞しました

物理学科、利根川先生の研究室に所属している大学院理学研究科の金子さんと神永さんが「第38回プラズマ・核融合学会」で若手学会発表賞を受賞しました。おめでとうございます!

遠藤教授が携わった論文が学術雑誌Advanced Optics Materialの表紙を飾りました。

物理学科の遠藤教授は長年、太陽光励起レーザーの研究に取り組まれてきました。この度、シミュレーションの結果をもとに、太陽光励起レーザーの設計を見直すことで出力の大幅な向上が可能であることを示し、その成果が学術雑誌Advanced Optics Materialに掲載されました。さらに、その成果を表した絵が掲載号の表紙を飾りました。

以下のリンクから原著を閲覧できます。(オープンアクセス)

Stephan Dottermusch, Taizo Masuda, Masamori Endo, Bryce S. Richards, Ian A. Howard, “Solar Pumping of Fiber Lasers with Solid-State Luminescent Concentrators: Design Optimization by Ray Tracing”, Advanced Optics Material 9, 2100479 (2021)

https://doi.org/10.1002/adom.202100479

遠藤教授による関数電卓のインタビュー記事が掲載されました

エンジニア関連のオンラインニュースサイト「i:ENGINEER(パーソルテクノロジースタッフ株式会社)」に、理学部物理学科の遠藤雅守教授のインタビュー記事が掲載されています。
https://persol-tech-s.co.jp/i-engineer/product/scientificcalculator

遠藤先生は著書に『大学生・エンジニアのための関数電卓活用ガイド』(森北出版)があり、大学では関数電卓にまつわる講義も行っています。この記事では、関数電卓活用10則やおすすめ機能やテクニックなどを紹介されていますので、ぜひご覧ください。

大学の授業で使うパソコンについて

「新入生の皆さんへ大学の授業で使うパソコンについて」のお知らせが東海大学オフィシャルWebサイトに掲載されています。新入生または在学生でパソコン購入予定の方は参考にしてください。詳しく知りたい,もっとよく教えてほしい場合は,理学部物理学科にお問い合わせください。

https://www.u-tokai.ac.jp/omedetou/news/detail/post_14.html